楽生楽死

A-Zの備忘録的なメモ、みたいな日記

一応、一通り

クイックハルト

読み終わりました、「クイックハルト」。以下、適当にレビューを。
ヒロインが巨乳巨乳と異常なほどに強調されてるので、少々こっぱずかしいです。最初の印象とイラストだけで十分だと思うのですが、これはイラストがあるのを前提に書かれてないような気もするので、しょうがないのかもしれません。トラウマのネタでもありますし。
時代と国で分けられた複数の世界が存在し、そのそれぞれに交流*1と対立があるっていう設定は面白いとは思いましたが、わざわざそこまで舞台を作ったのならそれを使った面白ストーリーを僕はつい期待してしまいます。あえて、その辺の描写は背景に留めてるっぽいので残念というか。
一番残念だったのが、両親についての描写が殆どない内に死んじゃうので、主人公のゲロ吐くような気持ちに感情移入し辛かった辺りでしょうか。一方、サブキャラっぽい近恵さんが意外と描写もしっかりしててキャラ立ちしてるので、一番のお気に入りになっちゃいました。
全体としては普通に楽しめる娯楽小説だと思います。実際楽しめたので上記の細かい不満点が出てくる訳で。ですが、この作品が抱えてる一番の(僕にとっての)問題は、この本の装丁にあります。このサイズだからしょうがないかもしれませんが、値段が高い。このサイズなので通勤時に立ち読みし辛い。このサイズだから本棚に置きづらい。以上の点から書店で一見さん(含む、僕)はまず手に取りません。読書家の方々が手に取って、その傑作っぷりをネット上でアピールしたとしても、「じゃあ文庫にでも落ちたらチェックしてみるか〜」とか「別シリーズが文庫で出たら考えるかなぁ」とか辺りで止まるんじゃないでしょうか。少なくとも僕は止まります。まぁ真の読書マニアは上記みたいなショボイ理由で本の購入をためらったりはしないとは思いますが、話の内容がどうみても中高生向けのライトノベルなので、それなりにこういうこともありえるんじゃないでしょうか?でもこの問題は難しいですね…。

*1:時間軸としては過去から未来へのみという限定ではありますが